本流(河川)サクラマスの釣り方【図解】

サクラマス釣り

サクラマス釣り 本流(下流域)のフィールド

解禁 シーズン初期 下流 サクラマスのポイント選び

年が明けたばかりの1月下旬から釣りができる川、渓流釣りと同じ夕イミングに解禁する川、渓流解禁に1ヵ月ほど先んじて解禁する川など、サクラマス釣りの遊漁規則は各県・各河川によって多種多様だから、フィールドごとに解禁日もまたさまざま。そのためひとくちに「解禁当初」といっても、4月1日に解禁する川と2月1日解禁の川とでは、そこに大きな時差が生じるのだが、そうはいっても解禁したばかりの川でおもな釣り場になるのは、やはり下流部

しかし、河口~下流域の釣り場は川幅が広く、流れに目立った変化が見られないことがほとんど。いったいどこを釣ったらいいのか入門したての頃は迷うことも多いだろう。

そんな時、注目したいのが水中に感じる何かしらの「変化」である。
カケアガリ(ブレイクライン)といった地形の変化。そしてまた、大きな岩、ひとつだけ沈んでいるテトラポッド、撤去された古い橋脚の跡といったストラクチャー。

サクラマス釣りはアタリが極端に少ない釣りだけに、魚のヒットを求めてキャストを重ねていくと、必ずどこかで集中の糸がプツリと切れる。集中力を維持する意味でも、見えない水中の『変化』を探す事に視点を変えて、キャストを繰り返した方が面白いし、ヒットの確率も上がる。

水中にある見えない地形変化やストラクチャーを搜すことに注目する釣りは効果がある。特に初めての川では、そうした変化をたくさん捜すことを目標に川を歩いてみると自然と釣りの効率が上がり、結果的にヒットチャンスも広がる。ポイントをたくさん開拓できれば、次回の釣行でさらに効率のいい川歩きができるようにもなる。

 

では地形の変化の有る場所とはどんな場所か?例えば凹んでいる場所はそこには水が流れやすくなり、潮の流れ、水の流れが生じる、逆に凸になっているところは水を遮り、潮の流れ、水の流れを緩やかにする。

例えば川の流れ、真っ直ぐな川では中心は流れが速く、水深が深いが蛇行している川が川の内側(インサイド)の流れは緩く、逆に外側(アウトサイド)は流れが速く、砂が流されて水深が深くなる。

地形の変化と水の流れ

地形の変化と水の流れ

では川の中の地形の変化をしれたければどうすれば良いか??

どのようにすれば『見える化』が可能か?

一番、簡単なのは陸を見ることである。

通常、陸の変化は海、川の中に迄続いている。

故に『海、川の地形の変化を知りたければ陸を見ろ!』である。

 

解禁 シーズン初期 下流 サクラマスの回遊ルート(遡上コース)

河口~下流域のポイントについては、下から魚が遡ってくる意識もあるといい。今はもぬけの殼のポイントでも、状況しだいで下流から魚が刺さってくる可能性がある。海からのフレッシュランならルアーにまったくスレていないし、そうじゃなくても動いている個体はルアーに好反応を示すことが多いため、そうしたタイミングに当たれば高確率でヒットが期待できるはずだ。

時に汽水域である河口は遡上前のサクラマスが最後に捕食する場所なので重要なポイントとなる。

そのため、ポイントはサクラマスの回遊ルート(遡上コース)との関係からも見極める目を持ちたいところ。河川に入ったサクラマスたちの動きはそう簡単に読めるものではないが、遡上コースにある「変化」を釣ることで少なくとも動いてきた魚に当たるチャンスは増える。流心はどちらの岸に寄っているのか、ブレイクラインはどこにあるのか。遡上する魚を相手とする釣りでは、常に魚の通り道をイメージする意識が重要。

下流部のフィールドでは遠投すれば探れる範囲が広がりでヒットする確率が増えるが疲れる。しかし、手前がドン深になっていたり、ブレイクラインが岸際ギリギリにある場合には、サクラマスも至近距離に定位している可能性がある。プレッジャーの薄まっている朝マヅメや、自分以外に周囲に釣り人がいないポイントを釣る際には、いきなり岸に近づかず、静かに忍び足でアプローチする、ちょっとした気配りがヒットする確率を上げる。

 

下流 初期 サクラマス釣り スプーン

シーズン初期のおもな釣り場になる下流域で活躍するルアーがスプーンだ。川幅のあるフィールドでも簡単に遠投できるし、雪代の流入などで増水した太い流れを探る釣りにも使いやすい。18~21gをメインに24gあたりまでのスプーンがシーズン初期の定番。ゆっくりとした速度域で効果的に魚を誘えるため、ポイント全体が渋く、活発にルアーを追う活性のない状況でも頼りになる。

カウントダウンでトレースレンジを調整できるから、下層を中心にねらうう初期の釣りには最適なルアーがスプーンです。

基本となる使い方は、流れに対してアップクロス~クロスにキャストし、スロー~ミディアムのリドリーブ速度で流れを横切らせる。着水と同時にリリーリングを開始すれば表層付近を、着水後にフォールさせてレンジを下げれば中~下層をトレースできる。

あまり水深がなく根掛かりが多発するようなポイントを釣っていてそれでも下層のレンジを探りたい場合には、着水後すぐにリールのベイルを戻し、テンションを保つたままカーブフォールでスプーンを落とし込んでみるといいだろう。しかし、ボトムタッチにこだわりすぎて根掛かりし、ポイントを荒らしてしまっては元も子もないので、スプーンを落とし込む際には安全策とてカウントダウン数を約80%にして根係りを防止する。

又、スプーンの釣りで忘れてはならないのは流れに押されたスプーンは浮き上がってくるということです。ミノーのような流れを捉えるリップがないため、流れを横切り反転したあたりで必ず水圧に耐えきれなくなり表層に向かう軌道に変わる。この時、一気にレンジから弾かれてしまうことのないように、それに合わせてリリーングの速度を調節することが重要。

流れに押されて反転していく瞬間はチェイスしてきたサクラマスのバイトチャンスでもある。ここでじっくりスプーンを見せつける釣りをイメージする。

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サクラマス釣り スプーンの使い方

アップクロス~クロスにキャストし、スロー~ミディアムのリドリーブ速度で流れを横切らせる。着水後のカウントダウンでレンジを調整。フォーリングしている最中のヒットも少なくないので、リーリングを開始した際のテンションの変化は要注意だ。流れの押しが強まるとすぐに浮き上がり始めるので、リーリングスピードを調整してレンジキープを心がけたい。

 

ルアー スプーン使い方

ルアー スプーン使い方

 

スプーンについては、重さとサイズの関係にも注目したいところ。たとえば全長60㎜と全長70㎜のスプーンでは、水中で流れから受ける抵抗がずいぶん違う。レンジを下げるために重いスプーンへ交換したにもかかわらず、モデルによってはボリュームも一緒にサイズアップしてしまい、効果的にレンジを釣りわけることが難しくなることもある。

スプーンのなかには全体のシルエットは同じでも、厚みを変えてウェイトにバリエーションを作っているものもあるので、それらを準備しておくとねらうレンジの攻略はずっと簡単になる。ひととおりウェイト違いで揃えられれば万全だが、メインに使うウェイトと、そのひとつ上のウェイトの2タイプだけでも充分です。

 

サクラマス釣り スプーンで底を転がす

サクラマス釣りのなかで、古くから各地で実践されてきた定番中の定番が「スプーンで底を転がす」という釣り方だ。おもにシーズン初期の本流で出番の多い釣りで、それほど活発な動きが期待できない魚に対して有効だと考えられている。なかでも不思議と大ものが釣れるテクニックとして知られており、その効果のほどを語るベテランアングラーは決して珍しくない。

大きなサクラマスほど群れのなかで力が強く、優先的に付き場を選んでいるとすれば、より安心できる底近辺に大ものが集まっている為と推測され、スプーンを底で転がす釣りはそうした大ものの潜むレンジにぴったりとマッチングする。

 

底を転がすとひと囗にいっても意外と釣り人によってその転がし具合は異なるものだったりする。とはいえ、一般的なのは対岸に向かって斜め上流にスプーンをキャストし、流れの筋に沿って縦に底まで落とし込んだところでテンションを張りデッドスローリドリーブ。あとは流れ
の押しを利用しながら、スプーンの浮き上がりを抑えることを意識してゆっくりターンさせる釣りだ。

より上流側に着水させて、縦にドリフト気味にフォールさせる時間を長くとれば、太い流れでもボトムレンジを探ることができる。逆にキャストをクロスをダウンクロス気味に行なったり、あるいはフォール時間を省略したり、またはリトリーブを速めればトレースレンジは浅くなる。

ホトムに近づく釣りは根掛かりの危陝性が高まるもの。そのポイントで石ようどボトムを切るレンジがトレースできる着水点、フォール時間、リトリーブ速度を早く見極める。

スプーン 底の転がし方

スプーン 底の転がし方

 

スプーンのカウントダウン

ミノーのようにボディーに空洞があるわけでもないし、素材的に金属製でしかないスプーンは沈下性能に優れたルアーであり、価格的にも安価であるのでスプーンでの実績は高い。

ラインテンションか緩めればキラキラと輝きながら底に向かい、アップクロスにキャストー
て上流から落とし込めば、それなりの重さがあるスプーンなら太い本流ででボトムタッチを得ることも難しくない。重くて小粒なルアーなので飛距離がほしい状況でも重宝するけれど、おもにその沈下性能を活かしか釣りに使われることが多いルアーである。

しかし、サクラマス釣りを何シーズンか経験するうちに、表層のスプーンにヒットする魚が、あんがい多い事実にきっと気づくことになるはずだ。着水してすぐのスプーンにイトフケを取っているうちにサクラがヒットすることもあれば、カウントダウンをしていない隣りのアングラーばかりが連発する状況に遭遇することもあるだろう。スプーンを投げたくなるような深さのあるポイントでも、サクラマスが表層を意識していることは意外に少なくないのである。

そんな時、ていねいにカウントダウンして下層を探る釣りを続けていると、極端に効率が悪くなることは覚えておきたいところだ。着水直後にリドリーブを開始する釣りと、ボトムまでしっかりカウントダウンさせる釣りとでは、ピックアップまでに要する時間に大きな差が生じる。

手返しを優先すべきなのか、それとも底にいる魚を誘うべきなのか。
朝イチの最も期待の大きい時問帯を、わずか数投で自ら根掛かりによって荒らしてしまわないためにも、表層から始める釣りは大いに意味がある。

 

表層を意識して魚が動いている状況もあれば、その逆で底べったりに沈んでいる状況も、もちろんある、24gあたりまで揃えておけば大抵のポイントで底層をねらえるはずだがそれでも今ひとつ明確なボトムタッチが得られなかったり、あるいは操作性が悪いと感じるような時は、より小粒で重いスプーンを用意しておくのもアリだ。

河川のサクラマス釣りでは65㎝前後のスプーンが一般的だが、湖沼のサクラマス釣りでは50~55㎜クラスのスプーンが広く使われ、高い実績を誇っている。湖、海、河川で魚を刺激する要素は微妙に違ってくるはずではあるけれど、既成概念にとらわれず試してみると、すっかりアタリが遠のいている時間帯を打破する一手になってくれるかもしれない。

スプーン カウント ダウン

スプーン カウント ダウン

 

サクラマス釣り ディープダイバー

従来のスプーンで底を転がす釣りでは根掛かりが頻発し、攻略が叶わなかった荒瀬や早瀬、ボ
トム形状の複雑なトロ瀬を効率よく釣るために誕生したルアーがディープダイバーです。それ
までもロングビルを搭載した潜るプラグはあったものの、たとえば九頭竜川のような大河川で
の使用を前提にデザインされたビッグミノーは釣具店で見かけることはできなかった。

バスデイのルアーデザイナー・川島雅史さんによってシュガーディープが世に出された時、九
頭竜川界隈の釣り人によれば衝撃的なまでにサクラマスが釣れたという、それだけ斬新で、そ
してまたサクラマス釣りの核心を突いたプラグだった。

ディープダイバーの優れているところは、なんといってもその長いリップを活かした潜行能力です、リトリーブするだけでサクラマスの活性層まで急潜行し、重く複雑な流れのなかでも、ディープレンジを確実にトレースできる。スプーンと違って、ターンしている途中で流れに押され浮き上がってしまうこともなく、ピックアップ付近までしっかり低層をキープした釣りが可能で、手前に流れが当たってエグれているような深場や、あるいはテトラ帯から岸際を
釣る場合でも、ディープダイバーなら逆引きの状態で苦もなく低層に到達。常に出番のある主カルアーのひとつです。

それとまたディープダイバーは、根掛かりにくさの点でも非常に扱いやすいルアーだ。リップに水流を受けると前傾姿勢を保つたまま潜行するため、長いリップのその先端付近が最初に障害物とコンタクトすることになり、フローテインクタイプならそこでテンションを緩めれば事前に根掛かりを回避できる。リップとボディーがフックを隠す役割を果たしていることもあり、極端なシャローでなければボトムを叩きながら底を舐めるような釣りもこなしてくれる。

ボトムタッチの感触に集中しつつ、ラインテンションの緩いスローリトリーブで探ってみよう。
底石や流木などに触れてもかわしやすいことから、ディープダイバーを使っていると、そうした目には見えないサクラマスの付き場を発見できることも、けっこう多い。あまりしつこく探ると最終的にがっちり食い込んでしまいがちなので、ポイントの存在を確認したらミディアムディープなどにルアーを変えて、ねらってみるのも面白い。

ディープダイバー 基本の使い方

アップクロス、クロス、ダウンクロスに投げてリトリーブし、ゆっくり流れを横切らせる使い方が一般的。

長いリップは泳ぎの安定性にも貢献しているため、どんな流れでもタダ引きするだけで力強く泳ぎ出し、充分なアピールカを発揮してくれるものが多い。が時にはロッドでトゥイッチを入れ、イレギュラーなアクションを加えてみるのも効果的。

引き抵抗の強いルアーなのでパワーのあるロッドのほうが扱いやすい。
長いリップの水掴みのよさを活かし、流れの押しだけを利用してアクションさせる使い方も面白い。ダウンクロス気味にキャストしたら、イトフケを取るだけのリーリングに留めて、ゆっくり流れを横切らせる。

ディープダイバーのボトムノック釣法

ディープレンジの攻略だけでなく、あえてリトリーブするとボトムに当たる浅場でディープダイバーを使ってみるのも効果的でです。リーリングで潜らせて、ストラクチャーを「コツン」
とリップが捉えたところでサオ先を送ってテンションを緩め、根掛かりを回避。そしてまたリドリーブを開始し、ボトムを捉えたら回避する釣りを繰り返す。ストラクチャーを越える際のリズムチェンジがサクラマスのバイトタイミングになるイメージです。ぐりぐり巻いていると回避する前に根掛かってしまうこともあるので、ボトムを静かに探るような感じで優しくリトリーブするのがコツ

ディープダイバーのボトムノック釣法

ディープダイバーのボトムノック釣法

 

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サクラマス釣り バイブレーションプラグ

以前は使用されるルアーではなかったが、今やサクラマス釣りの世界でバイブレーションプラグはすっかり人気のルアー。その抜群の遠投性能素早い沈下性能はとりわけ下流~河口域の広大なフィールドを釣るのにマッチしており、スプーンのように流れを受けて極端に浮き
上がることもなければ、リップがないぶんミノーよりもずっと水切れに優れるルアーなので、低層をキープしながら太く押しの強い本流を探る釣りに、非常に使いやすい。

スプーンとミノーでは太刀打ちできない急流の下、あるいは深みに到達できるルアーです。

バイブレーションの基本の使い方は、クロス~ダウンクロスの角度で流れを横切らせるタダ引き。スプーンやディープダイバーなどのミノーに比べると、アクションするのにより強い水圧が必要なルアーなのでゆっくりとルアーを魚にアピールさせたい時は、ダウンクロスで川の流れも利用しながら振動させるといい。逆に速く誘いたい時はクロスに投げて、ルアーが流れを捉え始めるまでファーストリトリーブ。いずれにしても抵抗感が少ないルアーだけに、特にこのタイプのルアーに慣れないうちは手元に伝わる振動に集中すると操作しやすい。

得意とするレンジは、やはり底近辺。着水後のカウントダウンで落としてねらうレンジを調整し、トレースの最中に浮き上がっていると感じるような時は、よりウェイトの重いもの選択すると下層でのレンジキープが容易になる。ただ、釣り場によってはあまりタイトに探りすぎると根掛かりが頻発するので注意が必要だ。

シングルフック、あるいはダルフック仕様にすると根掛かりはずいぶん軽減できるので、根掛かりが多い釣り場に足を運ぶ際にはあらかじめ準備しておくといいだろう。

 

バイブレーションのリフト&フォール

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サクラマス釣りと潮汐

河口~下流域のサクラマス釣りにおいて、潮の満ち引きはサクラマスの動きに大きな影響を及ぼす要因となります、河口に近い汽水域のフィールドでは潮が引くと川の水もまたそれに合わ
せて下流に向かって動き始めづぶためそれまで停滞していたサクラマスの活性が高まり一気に食いがよくなることがある。

また、満潮に向かって海面が上昇し、海水が川のなかに入ってくるようになると、それに乗じて海に待機していた海サクラマスの大群が遡上を開始することがある。より河口に近いエリアでロットを振っている時は満ち潮がフレッシュランと出会うのチャンスです。

サクラマス釣り 太陽

太陽が顔を出したら期待大です、 とりわけ天候不順なシーズン初期の釣りでは、「光量」もサクラマスのヒットに大きく関係している、たとえばそれまで何人もの釣り人が叩いたポイントでも、曇っていた空かパッと明るくなった時に、不思議とヒットすることが多い。

ヒットした理由は色々あるが無視できないのはやはり光量の増加です。

光がよく当たれば水中のルアーはより強く輝くようになる。それまで存在に気づいていなかったり、またはあまり魅力的に感じていなかった魚が、輝きを増してはハッキリと見えるように為と推測される。

 

シーズン最盛期 中流域 サクラマス釣り

中流域のポイント サクラマス釣り

その年の気候や地域によって多少の差はあるけれど、本州のサクラマス釣りは雪代による増水が落ち着く4月中~下旬、5月上旬あたりから最盛期を迎える。

サクラマス釣りの最盛期のメインの釣り場になるのは、中流域です。

一般的に河川の中流域は、河口~下流よりも流れの変化が見た目にはっきりすることから、サクラマスの付き場のポイントが明確です。

早瀬よりは深瀬、深瀬よりは淵、小さな淵よりは大きな淵といった具合に、「流れの速さ」と「深さ」を目安に川を確認すれば、多くのサクラマスが居ついているポイントは把握できる。

しかし、中流まで遡上し、深みにじっと停滞しているサクラマスは食い気が薄く、相手の活性が何かの拍子に高まらない限り簡単には囗を使わない。もちろん、多くのサクラマスをストックするポイントを狙う価値はあるが、そこだけをピンポイントで釣っていると効率が悪い。

サクラマスをストックしている深場から動いた活性の高い個体を捜す釣りができると限りあるシーズンのなかでより効率よくヒットチャンスに巡り会えるようになる。

たとえば、大きな淵の上流にある瀬や長い平瀬、瀬肩のカケアガリ などは、活性の高いサクラマスが付いている可能性が高く、ルアーを投げればあっさり結果が出ることもある。

サクラマス釣り 中流域のポイントと時期

いったん川に入ってしまうと、エサを捕食することなく秋まで過ごすと言われているサクラマスはルアーに対する追い気が薄い魚である。渓流のヤマメやイワナのように、ポイントに投げ入れたルアーを盛んにチェイスしてくれるほどの貪欲さは期待できないし、フレッシュランの頃に比べて、ずっとルアーを追わなくなる。

しかし、川に入ったサクラマスは停滞と移動を繰り返しながら、ゆっくり時間をかけて川を遡っていく。つまり、常に大きな淵の底べったりに沈んでいるわけではなく、上流への移動を意識して必ず活性を高めるタイミングがある。そうしたサクラマスが動くタイミングこそ、サクラマス釣りにおける最大の好機。

サクラマスの活性化に関係するのは、やはり水位の変化
雨や上流ダムからの放水で川が増水するとそれに刺激されて深みでじっとしていた魚が動きだし、さらに上流を目差し、活性化する。

淵を離れて上流に向かって動いたサクラマスは停滞モードの深場に沈んでいるサクラマスに比べてずっと狙いやすく、活性化している。そうしたルアーを追う可能性のあるサクラマスが、いまどこに定位しているを推理することがヒットチャンスを高めるコツであり、そしてまたサクラマス釣りの醍醐味である。

サクラマス釣り 水位の変化

サクラマス釣り 水位の変化

ねらうのは水位上昇で活性を高めたサクラマス。淵の上流側にある魚の足止めポイントは必ず探っておきたいポイント、又、淵と次の足止めポイントの中間にある瀬も要注目。それなりに水深があれば、まだ移動途中の魚が残っている可能性がある。瀬頭から瀬尻までひと流しする。

 

サクラマス 瀬の釣り

サクラマス釣りにおいて、充分に水深があって、大ぶりの底石がごろごろ沈んでいるような瀬は素晴らしいポイントのひとつ。全体に流れが急な分、遡上してきたサクラマスが一度そこでストップする場所でもあるし、その一方では、サクラマスが身を寄せるのにちょうどいい緩流
を底に沈む石がそこかしこに生じさせるため、規模の大きな瀬にはたくさんの魚がストックされていると期待できる。

瀬の形状によるものの、この底石付近に1尾、こちらの底石周りに1尾と魚が全体に散っていることも多く上から下まで釣り下れば、どこかで活性の高い魚に当たる可能性がある。

また、淵などの流れの緩い場所に比べて、水の動きが激しい瀬に入っている魚は比較的、活性が高い可能性があることから、「瀬に入っている魚は釣りやすい」とか、「魚さえいれば瀬は結果が出やすい」などとサクラマス釣りではよく言われる。これ瀬の水深は深くないのでが投げたルアーのレンジと魚の活性層がマッチングしやすいのも要因の一つです。

白波立っている流れの急なところ流れが1本に集まり太くなっているところ、そして徐々に流れが開いて緩やかに、そして浅くなっていくところといった具合に、ひとつの瀬にもさまざまな表情がある。瀬を釣る時は、そうした全体を上から下に釣り下るスタイルが基本だ。その日その状況で活性の高いサクラマスが付く位置は異なるため、どこか一箇所に的を絞って釣るよりも、頭から尻まで瀬のひととおりを流したほうがきっと魚に出会う確率は高まる。

流れの急なポイントなので、ルアーは水馴染みのいいミノープラグがメイン。水深のある瀬では、中~下層に届く潜行能力と引き抵抗の軽さがほどよくバランスされたミディアムディープダイバーが扱いやすい。

クロスストリーム~ダウンクロスのアプローチで、流れの押しを利用しながら扇状にミノーをトレースし、ピックアップしたら数歩下流に下って、またキャスト。そうして瀬の全体を広く、テンポよく探るイメージだ。流心がはっきりしている瀬では、なるべく流心を横切らせるような釣りを心がけるといい。

瀬のサクラマスのポイント

瀬のサクラマスのポイント

 

又、気温・水温ともに上昇し、魚がミノーイングの速い釣りに反応するようになる季節には、トップウォーターでのショートリップタイプのフローテイングミノーやスローシンキングミノーを使った、瀬での表層の釣りが可能でありサクラマスのバイトが目撃できるのも醍醐味のひとつです。

サクラマス トップウォーター フィッシング

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シンキングミノ― サクラマス釣り

川の流れが集まって1本の筋となり、そしてまた開いていくようなポイントでは、ガンガン瀬の流心直下にサクラマスが潜んでいることがあり、急流の下層を釣る時に重宝するのが、シンキングタイプのミノープラグです。

沈下性能に優れるうえ急流の中でも浮きがありにくい全長8~9㎝で10g超のウェイトを持つシンキングミノーがお勧めです。

シンキングミノーなら、着水したところでベールを返さずにそのままラインを送り込めば、早い流れのなかでも確実にルアーをボトム付近へ落とし込める。

スプーンやディープダイバーでは難しいポイントでサクラマスにルアーをアピールできるが、あまりに底を狙いすぎると根掛かりするリスクが高まる。

ラインについては、太いナイロンのラインシステムだと流れにラインが引っ張られてミノーが沈みにくくなるので、やはり細くて水切れのいいPEラインを使ったシステムがベターです。

サクラマス釣り シンキングミノ―

サクラマス釣り シンキングミノ―

また、淵、滝壺等でもシンキングミノ―が一番 サクラマスに接近することが可能なルアーです、根がかりの恐れがありますがサクラマスに近づかなければヒットすることができません。

シンキング ミノ―の使い方

 

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サクラマス釣り ポイント選定

瀬&淵の名称

サクラマス釣りは増水時の瀬頭(瀬肩)、渇水時の瀬尻が基本のポイントです。

瀬の始まりを瀬頭もしくは瀬肩と呼び瀬の終わりを瀬尻、瀬落ちと呼びます。

瀬&淵の名称

瀬&淵の名称

盛期の5~6月からは下流から遡って、川幅が狭くなるのに比例して神経質になっているので、朝晩は瀬尻やトロ瀬で明るく開けたポイントで警戒心の薄い魚を広範囲に面で攻める。

日中は荒瀬脇や大岩・テトラ際などの身を隠せるところ中心に狭い範囲を点て狙う。回遊待ちの河口付近とは違いランガンでポイントだけを絞って移動するほうがサクラマスをゲットする確率は高くなる。

増水時は堰堤上のプール、トロ瀬、瀬頭、瀬脇、岩など障害物の後ろ、ブッツケ(川がカーブしている場所)の後半を狙う。

渇水時は堰堤等の段差の直下、荒瀬、瀬尻、岩など障害物の前、ブッツケの前半、テトラの際に付いてます。

 

淵と瀬のポイント サクラマス釣り

サクラマス釣りのポイントを選ぶ上で重要なのが川の蛇行です。

変化が乏しい川の中で蛇行しているポイントはサクラマスが溜まりやすいポイントです。

メインは蛇行した川の外側にできる深い淵です、遡上中のサクラマスは安全な淵の底で次の遡上まで待機しています。

淵の上流にある瀬は移動中のサクラマスの居るポイントです。

淵と瀬 蛇行

淵と瀬 蛇行

下記の図は宮城県大川の中流域のある淵でのサクラマスの分布です。やはり瀬頭、瀬尻に多くのサクラマスが定位しています。

 

参考文献:二つの顔をもつ魚    木曾克裕 著

参考文献:二つの顔をもつ魚    木曾克裕 著

 

 

ランディング  サクラマス釣り

ネットインの瞬間がフックアップからランディングに至る過程のなかでもっともフックアウトのリスクが高いです。

ネットインの際にサクラマスがバレやすくなる理由は2つある。

1つは、ネット内に滑り込ませる時に、ネットフレームが魚の身体に当たりやすく、暴れてします事とフレームの縁周辺に遊びフックが引っ掛かり、フックが外れてしまう事。

魚をフレームに当てることなくネットにすっぽり入れてしまえば、ネットインで暴れられるリスクはずっと小さくなる。しかし、実際には60cmを超える大型の鱒をフレームにまったく当てずにすくうことは、ほとんど不可能に近い。大きなランディングネットでも難しいのだが、内径50cmに満たないミニマムサイズを使用しているとなると、その難易度はさらに高まる。

尻から入れようとするとフレームに当たった際に魚が外に飛び出しやすくなるので、頭からのネットインが基本です。ランディングネットの存在自体が魚を驚かせる場合もあるため、頭から魚をネットインする際はこちらから追いかけるのではなく、構えたところにサクラマスを静かに誘導してネットインする。

ランディングネットの選び方

小型でも50m前後、大きい 個体になると70mを超える鱒である。
ランディングネットなしではそう簡単にはキャッチできないし、たとえ浅瀬にズリ上げたとしても、最終的に魚を入れて落ち着かせるために必ずネットがほしい。ランディングネットはサクラマス釣りに欠かせない大事な釣り道具です。

ランディングネットを選ぶ際の基準のひとつはフレームの内径。とりわけ注目すべきはその「縦」の長さで、想定する魚のサイズに合わせるのが基本だ。サクラマスに関しては小型でも50㎝はある魚なのでフレームの大きさも縦に最低でも50㎝はほしい、又 網の深さも大切です、浅い網ではせっかくネットインした魚も逃げてしまいます。

サクラマス ランディングネット

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さらにサクラマス釣りについて詳細を知りたい方は下記の本を参考にして下さい。

 

参考文献:

完全攻略 サクラマス・ルアーゲーム

二つの顔をもつ魚   木曾克裕 著

トラウト&サーモンのルアーフィッシング  うぬま いちろう (著)

 

 

 

 

 

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