多くの子魚(ベイトフィッシュ)は大型の魚から自分の身を守る為にストラクチャー(障害物)に潜んでいる。
逆にフィッシュイーターであるシーバスをはじめ多くの大型の魚もベイトを捕食する為にストラクチャー(障害物)に身を潜めている。
故に釣りの多くの穴場はストラクチャー(障害物)があるポイントであり、フック(針)がストラクチャー(障害物)にひっかかり、根ががりしやすい、しかし、頭と知恵をだせば多くの根がかりは回避でき、高価なルアーを回収できる。
根がかりの頻度を低減することはできるが釣りをする以上、回避することはできない、真の問題は根がかりでなくてライン切れであり、それに伴うロストルアーである、根がかりしても簡単に外れ、又 ルアーが餌釣りの仕掛けのように安価であればさほど問題にはならないがひとつ、何千円もするルアーを僅か数投でロストすると精神的ダメージが大きくなる。
根掛りの発生原因、対策
地形の把握不足 ~頭を使い、見え化する ~
川、海、湖の中は見えないので沈んでいる木、蛇籠/蛇篭(じゃかご)等のストラクチャー(障害物)にルアーを通過されると根がかりを発生しやすくなります。よって『見え化』が必要です。
大潮の干潮等を利用して、どの辺りにどんな物が沈んでいるのかを事前に確認して『見える化』しておくと、根掛り率が変わってきます。
又、周囲の陸地の地形から水中の地形を把握し、水面の色からの深さ予想します、さざ波の発生している箇所は浅場が多いのでこれも頭に入れておく。
また、手前が浅くなっていたり岩があったり、自転車やタイヤが等のゴミが沈んでいる情報を事前に知っておけば、その手前からロッドを上げ早巻きでルアーを回収する事も出来ますし、シーバスを掛けた際もラインのコントロールが有利になります。
ボケーとキャストしてリトリーブするのではなく、頭を使い『見え化』することが重要です。
特にポイントを移動した際の第一投目前は周囲を良く観察して頭を使い、集中してリトリーブすること、これだけで根がかり率は激減します、ボケーと釣りをしていたら何個、ルアーがあっても足りません。
バーブドフックからバーブレスフックに変更
フックの多くはハリの先端部分に逆方向に尖った突起(バーブ)がついています。 バーブはカエシ、アゴまたは戻しともいいます。 バーブドフックの目的はハリにかかった獲物がハリから簡単に抜けないように付けられたものです。バーブレスフックは日本語ではスレバリとも呼ばれます。
しかし、手返しのよさを優先するカツオの一本釣りやへら鮒釣りではバーブがあると魚を外すのに時間がかかるため、 バーブレスフックを使います、またキャッチアンドリリース時にも バーブレスフックのほうが魚にダメージを与えません。
“バーブレスフック普及協会”が実験した結果ではバーブドフックとバーブレスフックのバレ率の差はほとんどなかったとの事です。
又、推定ですがバーブレスフックの場合、バーブがないのですんなりと魚の口に刺さりますがバーブがあるとそれが多少なりとも抵抗となり、刺さりが悪くなります、よってフッキング率からもバーブレスフックが優位性があります。
ハリのバレの原因はラインのテンション不足が要因の大半です。バーブの有無はさほど影響しません。
逆にバーブがあると服、草木等にフックが刺さるとなかなか、外れない経験した方が大勢いると思います。ましてや人の体にバーブドフックが刺さった場合、病院にいかなければ刺さったフックは外れませんがバーブレスフックは簡単には外れます。
最期に、バーブドフックは根がかりの外れない原因ともなります、バーブレスフックは傷害物に刺さっても喰いこまないので外れやすいですがバーブドフックの場合は傷害物に食い込むのでなかなか外れません。
バーブドフック(カエシあり)からバーブレスフック(スレバリ)にハリを変更するだけで環境にも優しく、ルアーの根がかり率も低減します。
バーブレスフックについての詳細は下記のサイトを参考にして下さい。
参考サイト:“バーブレスフック普及協会”
トリプルフック⇒シングルフック変更
根かかり(障害物)との接点はフックです、単純に考えてフックがトリプルフックの場合、根がかり率はシングルの3倍の確率で高くなります。
又、トリプルフックの場合、フッキングしやすいが欠点として外れやすいです。一度 バレてしまった魚(シーバス等)は二度と同じルアーには食い付かない。
トレプルフックがバレ原因は2つあります。ひとつは、力がかかる支点が分散するからシングルフックだと一点にかかる力が、トレプルだと2点以上にかかる状態になる。
もうひとつはトレブルフックはルアーと魚がかかっている箇所にはじめからズレがあり、それが2点以上に分散するためがシングルフックはライン、ルアー、フックまでが一直線でテンションが一定してかけやすい為。
シングルはフッキング率は落ちますが一度、確実にフッキングした場合バレにくいです。よってフックをダブルフックかシングルフックにするだけで根かかり率が低減し、ヒットさせた魚を確実に手にする確率が高くなります。
根掛りを悪化されない
引っ掛かってしまった時点でロッドをあおると、外れるよりも根掛りが悪化するケースがほとんどです。
リトリーブ中にコツンと当たりがあり、引っ掛けた場合、それ以上あおらずにラインテンションを抜いて、余分にラインを出してあげる。根掛りが軽症の場合は、しばらくすると川の流れ、潮の流れによって、ルアーが自然に外れてくれる事がある。
その点、PEラインは感度があるので”コツン”という当たりがわかりやすく根がかりを悪化させないラインです。
適材適所のルアー選択
全体的な水深が2mを切ってるようなシャローエリアでシーバスゲームを楽しむ場合、シンキングタイプを使ってしまうと、いとも簡単に根掛かりします、シャローエリアで釣りをするときは、できる限り軽く、浮くタイプのルアー(フローティングミノーなど)を活用しましょう。
シャローエリアではシャローエリアで使うべきルアーがあるので、適材適所でルアーを選び、ルアーロストを減らす。
ライン切れの原因、対策
ライン切れの要因は色々ある、これを工場で良く使用している5M別に関係を表した特性要因図が下記の図です。
5Mとは
材料、部品(Material)
設備、機械(Machine)
作業者(Man)
作業方法(Method)
検査、測定(Measurement)の事です。
釣り人、アングラーの知識、経験不足
ビギナーは根がかりを良く、発生させてライン切れを発生させて高価なルアーを紛失します。材料、道具、方法等が分からない、理解不足なのでライン切れを良くおこします。正しい方法、使い方が分かればライン切れを起こす確率は激減します。
『不知の知』を知り、自分が足りない知識、情報を学ぶ事が一番、重要です。
ライン号数とリトリーブ区間
ラインの太さが細ければ飛距離は伸びますが、根掛りさせたルアーを回収出来てません。ラインが太いとフックを伸ばしてルアーを回収可能になり、ルアーの回収率は高くます。
PEライン1.5号以上の場合、フックが伸びてルアー回収率が格段に高まります、飛距離は落ちますが、ルアー回収率およびライン絡まりも低減します。
基本的にシーバスが釣れやすい時合はベイトが岸によって群れている時なのでそんなに飛ばさなくても釣れます、逆に飛距離が長いとシーバスがいないエリアを長時間リトリーブ事になり、非効率な釣りとなります、時間、体力、集中力がムダになります。
PEラインの結び方 FGノット
ショックリーダーとPEラインのノット部分(結束)が不完全の場合、結束強度が激減し、ライン切れが発生しやすいです、ビギナーの場合、ライン切れの大きな原因はこれである。
よってシーバスのライン(PEライン)とリーダーを結ぶノットとして最もポピュラーなFGノットをマスターしなければなりません。
FGノットは強さには定評があり、結びコブが非常に小さくでき、少口径のガイドでもスムーズにコブが通るのでキャストの際にストレスを感じません。ハーフヒッチ部分をしっかり閉め込むのがポイントです。
下記の記事に詳細を記載しているので参考にしてください。
関連記事:簡単なFGノットの結び方
根掛かりの外し方
根掛かりの初期段階では、フックが障害物に完全に食いこんでいることは意外に少ない。外そうと試行錯誤した結果、余計に食いこんでしまう例がほとんどです、根掛かりしてしまったら強引にラインを引かず、竿先を軽く揺さぶったり、移動して別の方向から引いてみたりと、焦らずに対策する、フローアイングミノーなどは、川の流れ、潮の流れに任せておけば外れる場合もある。さらに、シングルフックのバーブレスにしておけばいっそう根掛かりは防げる。いちばんの策は、アタリと根掛かりの手応えの違いを瞬時に理解する感覚を養うことです。
反対へ移動して外す
根掛かり地点の正面から外れない場合でも、違う角度でラインを軽く揺さぶってみると、意外に簡単に外れる場合がある。一度の移動で外れない場合でも、真横や対岸に移動できる条件があるなら、数回試してみる。
外れるときはいとも簡単に外れてくれるので、まずはこの方法を試してみて下さい。
軽くあおってみる
根掛かりしてしまったら、ロットやラインを強引に引かずに、手首を支点にして囗ッドティップを軽く上下させてみよう。完全に食いこんでいなければ、ルアーの自重や浮力でポ囗リと外れることも多い。
ラインテンションを一気に抜く
川底の石と石の間にルアーが挟まったような場合は、口ッドの弾力で意外に簡単にルアーを外すことができる。
敢えて強くラインテンションをかけ、一気にテンションを抜いてみて下さい。その反動で外れることがあります、弓矢やパチンコなどの要領で、ルアーをはじくといった感覚です。
フックを伸ばす
どうしてもは外れない場合の方法です、ロッドを水面に対し水平に構え、ドラグを締め、後ろにゆっくり後退してみて下さい。(素手でラインを持つと怪我する恐れがありますので釣りグローブを着用の事)
シーバス用のフックって案外強度が弱く、引っ張るだけで簡単に伸ばすことができますからね、これでルアーは回収できます。
しかし、使用してるラインがPE1号以下だと、フックが曲がるより先にラインが切れてしまうことが多いです。明らかに根掛かりの多いエリアでは、敢えてPE1.5号を使う。
急激なに引っ張るとラインが切れるだけでフックは伸びない、フック自体は交換しなければいけないが、ルアーは回収できます。
根がかりお助けグッツ、ツール
ベルモント(Belmont) ルアーリターンII MR047
壁打ちやストラクチャー打ちをしていると足元に引っかかったり、手前のロープに引っかかったりして目の前に見えているルアーの回収に効果があります。約2.5m伸縮します。
高価なルアーの3個分の価格。
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ロープ式ルアー回収機 SANKI レスキューロボ
ロープ式のルアー回収機は、スティック式では届かない距離や水深の根がかりにも対応できる。
使い方は根掛かりしたルアーのラインをピンと張っておき、そのラインにコードの付いたルアー回収機の回収パーツを引っ掛け、パーツをラインに沿ってスルスルと根掛かりしたルアーまで滑らせて送り込みます。
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